BTSでナナーに向かっている途中、
アソークの駅で女性が一人乗ってきた。
何とはなしにその人と目が合ってしまった。
彼女の目大きく開き驚きの表情を見せる。
それはほんの一瞬で、すぐに笑顔に変わった。
私は、彼女に見覚えがあるものの、誰だかはっきり思い出せない。
彼女は私の横に座り、話しかけてくる。
「いま学校が終わったところです。」
学校...アソーク...
思い出した。
先月タイ語学校に通っていたときに、私のクラスに見学に来た見習いの先生だ。彼女は2年間日本留学経て戻ってきたらしく、日本語は堪能だ。
「キンカーオルーヤン」(ご飯もう食べましたか?)
この言葉は親しい間柄で交わされる挨拶だ。
本当に食べたかどうか聞きたいわけではない。
しかし、彼女と直接話したのは2,3回だろうか?
それほど親しいというわけではないが...
「ヤン」(まだ)
「どこに行くんですか?」と日本語で聞いてくる。
バーに行くと答えたかったが(本当のことだし)、そう言ってナナー駅で降りるとゴーゴーバーと勘違いされかねないので。
「スヌーカーをしに行きます。」 (スヌーカーはプールゲームと違う競技だが、タイでは玉突きの総称をスヌーカーと呼ぶ。)
「お友達と?」
「はい」
「今からですか?」
「はい」
彼女は不思議そうな表情を浮かべていた。
時刻は午後9時を回っていたが、この時間からスヌーカーをするのは一般的でないのだろうか?
それとも彼女は誤解してしまったのだろうか?
アソークからナナーまでは短い。すぐ着いてしまった。
彼女に別れを告げ電車を降りる。
バーに行く時間と学校が終わる時間が近いので、また会うかもしれないなと思いながら、プールバーに行く足を早めていた...
0 件のコメント:
コメントを投稿